2016-12-29

DCD-S1

 CDプレーヤについて話す前に、以前にも話したデジタルオーディオテープについても触れます。
 CDプレーヤーもデジタルオーディオテープもデジタル信号を記録しています。そうです。記録されているものは同じなのです。ところが、音を聴き比べると、違いがあります。CDプレーヤーはよく言えば、すごく切れのある音です。悪く言えば、なんだか冷たい音に感じます。デジタルオーディオテープは、音に温かみがあります。この違いは、それぞれの機器に内蔵されているデジタル信号からアナログ信号に変換するDA(デジタルアナログ)コンバーターによるものかと最初は考えていました。しかし、同じDAコンバーターにデジタル信号を送っても、やはり、音に違いがあります。不思議ですね。この違いについては、今でも謎です。個人的には、デジタルオーディオテープの音のほうが好みです。



 さて、今の話でも触れましたが、CDプレーヤーの能力は、DAコンバーターに大きく影響されます。別途、DAコンバーターを単独で買うという手もあるのですが、普通は、CDプレーヤーに内蔵のDAコンバータを使って、再生します。したがって、このDAコンバーターの性能で、CDプレーヤーの音は決まるようなものです。
 デジタル化される前のもとの音はアナログなので、如何に元のアナログの音に戻すかが勝負になります。音の高さを表すHzをいかに細かく分解してアナログに戻すかです。またまた試聴会でこの部分にたけたCDプレーヤーを聴きました。DENONの「DCD-S1」です。DAコンバーターの性能が高く、今まで聞いたCDプレーヤーではありえないような音質でした。


これが「DCD-S1」です。

 その後、SONYがスーパーCDプレーヤーやPIONEERがDVD-AUDIOを出して、ノイズに関してではなく、雰囲気に関する高音質を求めていくことになるのですが、それまでは、これに勝るプレーヤーは国産ではあまりお目にかかれなかったと記憶しています。ただし、どんなCDプレーヤーもものとアナログ信号に近づけることを必死で追い求めているという、事実は変わらないのです。CDプレーヤーを「DCD-S1」にしてから半年後にそのことに気づいたのでした。
 そのことに気づいてからのことは次回で。

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